雨宮と申します。

アニメを見たり見なかったりしています

個人的2021年ベストアニメーション part2(評価S編)

2021年の良かったアニメを記録しておく記事。part2です。

 

↓part1です。よろしければ併せてどうぞ。

angels-holiday.hateblo.jp

 

 

Sランク(9作品)

 

SHOW BY ROCK!! STARS!!

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シリーズのアニメ化としては5作品目。過去のキャラが全員登場し、原作のソシャゲからも引っ張ってくるというオールスターアニメ。僕はとにかくSHOW BY ROCKシリーズのキャラクターの可愛さに惹かれていたので、まずそこがしっかり描かれていて安心しました。テンポの良いギャグ、魅力的なキャラクター、単話完結、大団円の最終話と、お祭りアニメとして完璧に近い要素が揃っていてその時点で高い評価だったのですが、何よりも心動かされたのは最終話のEDでした。流れたのは、ましゅまいれっしゅ(4作目)にて非常に印象的な挿入歌として使用され、僕が個人的2020年アニソントップ10にも入れた「エールアンドレスポンス/Mashumairesh!!」。僕はこの"エール"がMashumairesh!!のメンバーを通して画面のこちら側にまで届くパワーを持っているのだと感じられたのがこの曲を大好きな理由なんですが、この作品世界全てを巻き込んだお祭りアニメの締めくくりとしてこの曲が流れだしたことでなんとなくそれは正解だったんだなと思うことができました。お祭りアニメに何よりあってはならないものは"疎外感"だと思っています。天岩戸の話があるように、自分以外が楽しんでいるところを見せられるのって結構辛いですからね。そんな中、エールアンドレスポンスという名曲のこれ以上ない使い方をしてくれたこのアニメはとても印象に残りました。

 

ウマ娘 プリティダービー Season 2

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年始から始まったこのアニメと、2月にリリースされたソシャゲが社会現象を巻き起こし、泡沫の声優コンテンツから大躍進を遂げ覇権コンテンツとなったウマ娘。その理由にはもちろんゲームの出来がとても良いことも挙げられますが、このアニメの出来も無視できないものでした。放送当時、神回じゃん…と言った一週間後にもう一度神回じゃん…と言うループをひたすら繰り返していたことを覚えています。本当に、それだけ濃特に回を毎週毎週見せられて、本気で挑むということの尊さ、誰かが隣にいることのかけがえなさ、彼女たちの気高さと真摯さに涙を流した回が何度あったことか。

涙の量ランキング

3位:第12話「ふたり」…二度、三度刺す演出。泣きもしましたが、それ以上に、こんなこと普通思いつくかよ、といたく感心してしまいました。

2位:第10話「必ず、きっと」…本当に真っ直ぐ走り続けることしかできないツインターボだからこそ届けられた言葉。起こした奇跡と聞こえた叫びに、残酷でありながら美しいレースの真髄を感じました。

1位:第9話「ストップウォッチ」…トウカイテイオーがどんな状況で、どんな気持ちで逆境を笑ってきたか、見せられているからこそ分かってしまう彼女の本気と、その苦しさ。悲しくて泣く彼女を見て、あまりにも悔しくて泣いた回。一番辛くて、一番好きな回です。

 

ゆるキャン△ SEASON2

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1期の頃から評価の高かったきらら作品。その中でも特に、きらら的空気感を挟みながらも現実に寄った自然の描写が印象に残る作品です。山・川・海といった美しい作画もさることながら、音楽が素晴らしいなと感じます。遠くまで晴れ渡る空のようなOP「Seize The Day/亜咲花」、冬の澄んだ空気を感じさせながらもどこか温かいアコースティックなED「はるのとなり/佐々木恵梨」はもちろんのこと、劇判もしっかりと地に足の着いた作品世界を支えてくれています。僕が特に気に入っているのが、2021年で片手に入るであろう神回の第4話「バイトのお金で何を買う?」です。キャンプという究極の一人遊びをテーマにするにあたって、顔を覗かせるのが"自立"という言葉。様々な道具を自分で買うためバイトを始めた主人公なでしこがそのお給料で買ったものとは…という回なのですが、EDの魅せ方が圧巻。何をするでもなく自然の中に身を置く、というキャンプをテーマにしたゆるキャン△らしく、時間の流れを大切に扱った演出で、僕が"家族"という題材が大好きなこともあってめちゃくちゃ感動しました。

 

のんのんびより のんすとっぷf:id:angels_holiday:20220117003422j:plain

田舎日常系の王、のんのんびよりの3クール目にして最終作(もしかしたら今後また劇場版とかあるかもしれないけど)。舞台設定が田舎であることで、昨日と今日の変化が目立たなくなる代わりに、例えば三か月前と今日の変化が自然現象という形で象徴的に表れやすいという点がこの作品の良いところだと思います。また僕の好物である家族の繋がりが比較的色濃く描かれているのも良い。正にアットホームな雰囲気でウルッと来るようなエピソードが1クールに2~3回はあります。ゆるいギャグとそうした田舎の空気が多くの人間を虜にしてきた訳ですが、今までの2クールを過去から現在の時間経過に使っていた(もしくは終わらせないためそうせざるを得なかったのか)のとは打って変わって、この作品は最後の最後で"未来"を見せてきました。第11話「酔っぱらって思い出した」、第12話「また桜が咲いた」において(もっと言えばしおりという新キャラによってこの1クール通して)、自分より幼いものを見る子供、というシチュエーションの対比で大きな時間の流れを描いているのが、題材と手法両方でどストライクでした。

 

・スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました

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小説家になろう発の作品。異世界転生、ストレスフリーというなろうノリを継承しつつ、女主人公のアズサを含め本当に可愛いキャラクターしか出てこないことでより万人に受け入れられる作品になっていたと思います。ジェネリックきららという評を見たことがありますが良い得て妙ですね。可愛い女の子、マイルドなギャグ、ときどき温かいストーリーと揃っていて4コマよりはフォワードっぽいと思います。過労死によって転生した主人公の掲げるワードは"頑張る禁止"。スローライフを徹底するアズサの周りにどんどん萌えキャラが増えていって、本当に終盤まで新しい女の子が出てくるので毎週飽きません。ワイワイ系(伝わる?)のクオリティが人物が増えるごとに高まっていくのでずっと楽しいのが良い。第12話「喫茶店を開いた」などはもう完璧です。それに加えてアズサの不老不死という設定、特にここで出てくるというシーンは無いんですが、タイトルの「300年」も含めてとても長い時間を彼女は過ごしていて、どのシーンもその膨大な思い出の中の1ページになってゆくのだなと思うと深みが出ます。

 

ゴジラ S.P〈シンギュラポイント〉

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令和のSFゴジラゴジラやそれに類する怪獣がたくさん出てくるんですが、その脅威に立ち向かうダブル主人公が全く熱血系ではないのにカッコいい。怪獣自体の設定も、見た目は若干ホラー的でありながら対策は理詰めというのが気持ちよかった。特に消化器官が存在しない(=人を食う怪物ではない)というところでパニックホラーから外してきたのも「これは頭を使うアニメだ!」という感じがして良かったです。謎だった箇所がだんだんと解っていく感覚、そのワクワクは2021年全体でも随一のエキサイティングな視聴体験だったと思います。

 

・オッドタクシー

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謎が明らかになっていく爽快感と、目の覚めるような真実。ミステリーを全面に押し出した本作は、多分ダークホースでした(だよね?)。動物を基にしたキャラデザが特徴的で、普段萌えアニメばかり見ている僕のような人種からすると物珍しく映りましたが、終わってみれば映画化(決定おめでとうございます)も納得の圧倒的な面白さでした。あとこのジャンルである以上ネタバレを極力避けたいところなので軽く触れるだけにしますが、毎週更新されていくYouTube上の動画によって実際にこの事件にリアルタイムで関わっているかのような臨場感を得ることができました。劇場版の公開がもうそろそろなはずなので、乗り遅れないほうがいいのではないでしょうか。

 

・さんかく窓の外側は夜

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男二人を見るとすぐホモアニメだと思って敬遠するのはやめた方が良いと思います、マジで。面白かったので。本作は幽霊の見える書店員・三角と、謎多き除霊師・冷川の2人を中心としたホラー調ミステリーです。ただ実際に物語の軸となるのはミステリー部分ではなく、彼らがどういう人生を送ってきて、どういう背景があっての言動なのかというヒューマンドラマであったと思います。前半は要素が多く咀嚼に時間を要する箇所もありましたが、霊的なものから話を展開して「信じる」という行為の難しさと危うさ、生と死の境目…みたいなテーマに上手く繋いだ後半は素晴らしかったです。

 

・ワッチャプリマジ!

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まず前提として、僕は女児向けアニメをなんとなく合わないな~と感じて今までほとんど見てきておらず、特にプリティーシリーズはこれが初めてでした。なので過去作との繋がりや対比に関してはコメントできないのですが、どうやらタイムラインの反応を見ているとやることやるのがだいぶ早い作品のようです。2~3年続くこともある女児アニメを1クール分見た時点でこの評価をしていることからも納得です。2021年放送分の1クールは、タイトルにもある特徴的な耳障りのワード「プリマジ(Pretty Magic)」と「マジ(本気)」をかけて展開された主人公・まつりの話がメインでした。本気で何かに挑戦することの怖さと、それと表裏一体の楽しさみたいなテーマはここ10年くらいよく見る気がしますが、ターゲットが低年齢であることもあり非常にわかりやすく、ストレートに描写されていたのが好感でした。あと個人的に、みゃむちゃんが本当に大好きです。主人公らしく明朗な性格のまつりと対になるように置かれたツッコミ気質と、見た目通りの幼さが奇跡的な嚙み合いを見せています。他にも魅力的なキャラクターが数多く出てきているので、早めに追いついておくことをおすすめします。どんなに面白くても長いとなかなか手が出ませんからね…。

 

 

以上。

めちゃくちゃ間が空いたというか半分忘れていたのでもう2022年も1/3が終わろうかという時期になってしまいました。part3でトップ5を紹介しようかなと思っているので気長に待っていてください。